瑠璃一味のお戯れな学園生活

「く…かはっ…」

上体を起こした拍子に、口許から血が滴った。

この試合は決勝戦だったか…?

そんな勘違いさえしてしまいそうな死闘。

父は臥龍と当たったら、それ相応の代償は覚悟せよと三兄妹に言い含めていた。

この事か…。

「それ相応の覚悟などと…父は嘘吐きだ…」

呟く。

『それ相応』では生温い。

死ぬ気でかからねば、臥龍は仕留められぬ。

しかし。

柊を支えに立ち上がりながら、瑠璃は思う。

手応えはある。

臥龍とは、手も足も出ぬ古の怪物と思っていた。

だが、彼も我も命あるもの。

倒せぬ相手ではない!