瑠璃一味のお戯れな学園生活

『半歩崩拳、遍く天下を打つ』

これ即ち絶紹(奥義)なり。

瑠璃の脇腹にめり込んだ拳は、彼の肉体を陥没させていた。

吐血、直後ダウン。

龍之介は激しく呼吸を乱し、膝を震わせる。

「何てこった…初戦から絶紹まで使わされるなんて…」

出来る事なら決勝まで温存しておきたかった技を、次々使わされる。

瑠璃のお陰で戦略が台無しだ。

そこまでしなければ倒せない相手。

「成程…」

苦痛に顔を歪めつつ、その表情には壮絶な笑みが浮かぶ。

「確かに面白ぇよ親父…この夕城の血筋は…」