瑠璃一味のお戯れな学園生活

「……」

重ね重ね…。

龍之介は胸板から滴る血を見ながら思う。

龍の鱗とは、如何なる鎧よりも強靭にして堅牢。

そう豪語していたのは、他ならぬ臥龍の父親だった。

「あんのクソ親父…龍鱗なんて紙同然じゃねぇか…」

否。

臥龍の言葉に嘘はなかった。

げに恐ろしきは、龍鱗をも貫き通すまでに至った夕城流の研鑽の成果。

かの古流剣術は、古の神獣を畏怖させるまでに高みに達しつつある。

「父上は丹下 龍太郎には一度は勝ったものの、終ぞ臥龍には勝つ事がなかった…」

上段に構えた柊の刃を返す瑠璃。

「その悲願、俺がこの場で成就させる」