途端に。

「「えああぁあぁぁあぁぁぁあぁっ!」」

瑠璃の斬撃と、龍之介の右拳がぶつかり合う!

抜刀からの横薙ぎと、龍鱗を纏った正拳突き。

まだ小手調べ、斬鉄は仕込んでいないのか。

龍之介の拳は、柊を真っ向から受け止める。

「「いぇああぁあぁぁあぁぁあぁぁぁぁっ!」」

もう一度!

今度は唐竹とアッパーカット。

これも互角。

刃と拳の鍔迫り合いは、均衡したままびくともしない。

いや…。

「せりゃあっ!」

身を沈めたと思った途端、龍之介は素早い水面蹴りで瑠璃の両足を刈る!

足払いで転倒する瑠璃。

そこへ。

「らぁあぁぁあっ!」

充分に勢いをつけた拳を上方から叩きつける!

空手の拳槌打ち(けんついうち)だ。