瑠璃一味のお戯れな学園生活

実に明快。

速ければ躱せる。

速ければ当てられる。

速ければ先手をとれる。

何事にも『先の先』こそが一番。

それがめのうの結論だった。

「当てられるんだから、小技なんて必要ない。幻惑して、惑わして、隙を突いて本命を当てるなんて方法取らなくていい」

めのうが一歩踏み込んだ。

見えたのはその一歩のみ。

彼女の姿が、消える!

「初撃が本命」

気が付くと、霸龍闘の目前! 

標的の胸部を水平に打ち抜く肘打ち『ティー・ソーク・トロン』が、霸龍闘の胸板に入る!

思わず前屈みになる霸龍闘の頭を抱え込み、組んだ状態での膝蹴り『ティー・カウ』!

更に回転肘打ち『ソーク・クラブ』!

顔面に肘を食らって仰け反った所に。

「薔薇乙女(ばらおとめ)」

大振りの袈裟斬りが入った!