中世に存在した騎士のように、剣と矜持を以って人の世に仇なす不死者や吸血鬼を駆逐する聖堂騎士団。

しかし如何に剣術と精神を鍛え抜いたとて、超常的な力を持つ吸血鬼達に人の力のみで対抗するのは限度がある。

そこで聖堂騎士団は16世紀頃、当時盛んに研究されていた錬金術を取り入れた。

その部門が倫敦市を影から守る秘密結社、聖堂騎士団の下部組織『火葬機関』である。

そもそも吸血鬼や不死の存在は死体から生まれ出でるものであり、それは土葬という文化から起きるものである。

ならば遺体を土葬ではなく火葬すれば、吸血鬼や不死の存在は生まれないのではないか。

そういった考えから誕生した、吸血鬼殲滅の為の組織である。

非公式ながら大英帝国の援助を受けており、莫大な資金によって様々な人体実験や研究を行っていた。

全ては倫敦市を暗躍する吸血鬼達を駆逐する為。

その大義名分のもと、火葬機関は狂気の沙汰としか思えぬ行為に至る。