「そうですよね…」

妖しく微笑む孔雀。

「同着でも1位ですよね…1位には変わりありませんよね」

「う、うんっ、そうだよっ、1位には変わりないよっ」

「じゃあ…」

孔雀の顔が近づく。

お互いの吐息が絡み合うほどの距離。

そんな距離で。

「奏多さん…僕にご褒美下さいよ…僕に"イイコト"して下さい」

「い…"イイコト"…?」

頬を赤らめたまま呟く奏多。

その耳元で、何事か囁く孔雀。

「っっっっ…」

奏多の顔が、更に紅色に染まる。

「そっ、そんなっ、私っ…出来ないよっ」

「奏多さんの出来る限りでいいんです」

奏多の姫カットの前髪をサラリと掻き揚げてやる孔雀。

「僕に"イイコト"して下さい…」