「咲花、咲花っ」

シルヴィが咲花に話しかける。

「てるてるぼーず作っておかなきゃいけないだか?」

「あー、そうだねぇ、雨降ったら体育祭延期になっちゃうもんね」

咲花がクスッと笑う。

シン、リィと同様、体を動かすのが好きなシルヴィ、体育祭は飛んだり跳ねたりし放題と聞いて待ち切れないらしい。

「いっぱいてるてるぼーず吊るしたら、雨も降らないだか?」

「あはっ、リィ先輩の使う精霊とは違うから、沢山てるてる坊主作れば効果が増すって訳でもないかも」

「じゃあ」

シルヴィと咲花の話を聞いていた孔雀が、提案する。

「龍之介でも縛って屋上から逆さ吊りしとく?龍は水神の一種だから、逆さに吊るしとけば雨降らないかも」

「雨以前に祟るぞこの野郎」

龍之介ご立腹。