瑠璃一味のお戯れな学園生活

正午前。

あちこちで、催し物に歓声を上げたり拍手したりするのが聞こえてくる。

客足は留まる事を知らない。

ここからが食べ物屋の屋台は本番だ。

「気合入れてけよ!客がどんどん増えるぞ!」

野菊と交代して焼き場を見ているシンが言う。

「うむ、野菊と鬼龍は今のうちに休憩しておけ。ここから踏ん張ってもらわねばならんからな」

瑠璃も鬼龍と交代し、不慣れながら中華鍋を振るう。

「いや~、参ったね、想像以上のお客さんだよぉ」

「嬉しい悲鳴という奴アルな」

椅子に座ってスポーツドリンクを飲みながら休憩する野菊と鬼龍。

傍らではシルヴィと咲花が、甲斐甲斐しく団扇で扇いでくれている。

「兄様ぁ、追加注文来たよぉ!」

「シン、仙豆のテイクアウト五つ…」

めのうとリィが注文を受けて戻ってくる。