「なぁっ?」

愕然とする親父。

何という神業。

神業過ぎて、親父には見切れていない。

何故ぬいぐるみが傾いたのか、何が起こったのかすら理解できていない。

我が目を疑うも、理由も理屈もわからないうちに。

「もう一回ね…」

「ん、了解」

二人の息の合った射撃により、大きな五所川原ぬいぐるみは台の上からグラリと仰け反り、落下する。

「よっしゃ、五所川原ぬいぐるみゲット!」

霸龍闘が声を上げる。

「シルヴィがきっと喜ぶ…おじさん有り難う…」

柔らかく微笑むリィに、親父はグウの音も出ない。