瑠璃一味のお戯れな学園生活

「な、何言ってんだ…」

プイとそっぽを向いて歩くシン。

「勇者になるっつっても、何年かかるか分からないぞ?父さんのレベルに追い付いて、いずれは父さんに勝つ事が俺の目標だからな」

「いーじゃん、ゆっくり頑張れば」

屋台のヨーヨー釣りで取ったヨーヨーをボヨンボヨンしながら野菊が頷く。

「し、知らないぞ?中等部卒業しても、まだ勇者になってないかもしれないぞ?」

「問題ないよ。天神学園は殆どの生徒がそのままエスカレーター方式で高等部まで進学するもん。下手したら大学部まで。そしたら10年近くシン君と一緒だよ♪」

ニパッと笑う野菊。

「それよかシン君、アメリカンドッグ食べようよ。揚げたて美味しいよ♪」