ちなみに鈴木さんはというと、一足先に呼びに来た七星と一緒に出掛けてしまった。

焦茶に燕柄の浴衣、その頭部に『本日は祭りという事で奮発したのです、はい(本人談)』という甘熟王の段ボール箱を被った鈴木さんの風体は、一種異様ではあったが。

カラコロと下駄の音をさせて、夕城一派が歩く。

祭り会場までは皆一緒だ。

「瑠璃一味の皆とは、天神稲荷の鳥居の前で待ち合わせしてるの。そこまでは琴子さんと一緒ねっ」

可愛らしくじゃれつくめのうに、ちょっと萌える琴子。

最近この可愛いめのうが、龍之介とかいうどこの馬の骨とも知れない人外男に熱を上げている。

もしめのうを泣かしたら、『剣技・最終章 終曲(フィナーレ)』でぶち斬ってやりますの、とか。

密かに琴月のブラックな面を覗かせる琴子は、めのう大好き。