鬼龍、めのう、咲花が朝食の準備をし、シン、瑠璃、龍之介、孔雀らが火を熾したり薪木を拾い集めたりしている間。

「リィ~?」

霸龍闘はリィの後を追いかけていた。

別にわざと女子テントに入った訳ではないのだが、リィがもし機嫌を損ねているのなら、やはり謝っておかなければならない。

リィは何処に行ったのだろう。

渓流の方で、顔でも洗っているのだろうか。

そう思って歩いていると。

「!」

スマホの着信音が、茂みの向こうから聞こえた。

この着信音はリィのものだ。

「もしもし…?」

少しして、リィの声が聞こえてきた。

この茂みの向こうにいるらしい。

声をかけたい所だが、電話中なのでしばし待つ霸龍闘。