それを聞いて安心したのか。

「よかったぁ…」

ポテッ、と。

シンの胸に頭を預ける野菊。

「あ、おい…」

リィや咲花も見ているのだ。

あまり激しいスキンシップはっ。

いやいやっ、見ていなかったらいいという訳ではなくっ。

などと狼狽していたシンだが。

「……すぅ」

野菊はシンに凭れ掛かったまま、穏やかに寝息を立てていた。

「きっと疲れてたんですよ…」

言いながら、自らも疲労困憊といった様子の咲花が言う。

極限の恐怖を味わったのだ。

無理もなかろう。