「いやぁあぁぁあぁあぁぁぁあぁぁっ!」

耳を塞ぎ、頭を抱え、咲花がその場に崩れるように座り込んでしまう。

まさか、そんな!

シルヴィは既に、この場所で、この廃屋にいる『何か』に!

「もうやだ…もうやだよ…!」

野菊も完全に心を折られてしまったのか。

腰が抜けたようにその場に蹲り、放心してしまう。

シルヴィが既にそうなのだとしたら、次は…。

次は自分達の番かもしれない。

自分達が、あの排水口に髪の毛を絡ませるのかもしれない…。