瑠璃は色白と小麦色の肌、どちらが好みなのだろうと、ふと考えたりして。

「……」

ゴロンとベッドに仰向けになり、鬼龍はアイスを咥えたまま天井を眺める。

瑠璃。

彼も夕城道場で修行中だろうか。

初夏に創設された、天神学園体育館の隣にある夕城道場。

鬼龍も何度か覗いた事があるが、戸を開け放てば風通しはいいものの、エアコンは勿論扇風機すらない。

日中の道場内は、サウナの如き暑さになる筈だ。

そんな場所で、今日も瑠璃は修行しているのだろうか。

鬼龍のように不平不満を口にせず。