瑠璃一味のお戯れな学園生活

五人が五人、カウンター席に並んで座る。

「今日は正月だから…『餅入りあんこサンドパンケーキ』と『栗きんとんサンドパンケーキ』が特別メニューにあるけど…どっち?」

相変わらず二択大好きルートが、新世代達に問いかける。

「んー、悩むアル!」

腕を組んで頭を捻る鬼龍。

「じゃあさ、兄様が餅入りあんこサンドパンケーキ頼んで、鬼龍ちゃんが栗きんとんサンドパンケーキ頼めばいいじゃん」

めのうが提案する。

「そして二人で半分こずつ…♪」

「「え…」」

顔を見合わせ、赤面する瑠璃と鬼龍。

どうあっても二人を引っ付けたいという、めのうの魂胆が見え隠れ。

「よぉ孔雀、お年玉幾ら貰った?」

霸龍闘が隣の席の孔雀に話しかける。

「善師匠と、琴子さんに貰ったから、このくらい」

「うわ、いいな!多分父上と母上も後からくれるだろうし、鈴木さんもくれるだろうし…孔雀んとこは居候が多いからいいよな!俺んち父上と母上だけだもんな!」

霸龍闘が羨望の眼差しで孔雀を見る。

「霸龍闘、後から元龍太郎一味の子供のよしみでスペシャルバカのとこにもお年玉せびりにいくアル!」

鬼龍が言うが。

「駄目だ!掘っ立て小屋に住んでるホームレス同然の奴から金は奪えない!」

慈悲があるのかないのか、散々な言いようの霸龍闘。