瑠璃一味のお戯れな学園生活

フェイレイとリディルから送られてきたのは、手紙だけではない。

が、シン達はそれをまだ拓斗とペインには話していなかった。

「ウェスタ先生」

シン達は桟橋でのんびりと読書を楽しんでいるウェスタの所にやって来た。

「シンにリィか、どうした?」

「確か先生は…銀細工の加工がお得意だと聞きました…」

そう言ってリィは、光る石をウェスタに見せた。

「私達の故郷の巨人族が住む森の泉に沈んでいる石…これが父と母から送られてきました…拓斗さん達の結婚祝いとして…」

「ほぅ」

ウェスタは石を手に取り、鑑定する。

透明度が高く、宝石にも見えるが、どちらかというと鉱石のようだ。

貴金属の性質に近い。

「これ、ウェスタ先生にアクセサリーとかにしてもらって、拓斗さん達にプレゼントしたいんだ。加工料は後で小遣い貯めて、ちゃんと払うからさ」

そう言うシンの頭を。

「感心せんな」

ウェスタはコツンとやった。

「教え子の祝いに、金など取らん…安心しろ、最高の逸品を作ってやる」