次々と打ち上げられる花火を。

「おや…」

宿直室の窓から小岩井夫妻が。

「おー、花火かぁ」

校庭の掘っ立て小屋から龍太郎が。

「む」

職員室から翡翠が眺める。

「悪ガキどもがまた何かやらかしたな」

拳を鳴らしながら立ち上がる龍娘。

「こういう馬鹿な真似をするのは、お前とウチの馬鹿倅どもだろう」

龍娘が翡翠に言う。

「馬鹿は余計だが…恐らく間違いあるまい」

川蝉を携えて一歩踏み出す翡翠。

少々仕置きの必要があるか。