ちょっと寄り道のつもりが、話題は尽きない。

いつの間にか油蝉の大合唱が、蜩(ひぐらし)の鳴き声に変わり、夏の夕暮れを感じさせる。

地面に伸びる長い影。

真っ赤な夕焼けが、瑠璃一味の面々の顔を照らす。

やがてコンビニの灯りが周囲を照らし出すほどに薄暗くなり、長い長い夏の一日が終わりを告げる。

明日また逢える。

なのに、ここで帰るのが何となく名残惜しくて。

仲間達と共に、いつまでもいつまでも語り合った。