翡翠は邪眼で、大の字になって倒れたままの龍之介を見下ろす。

「失せろ龍之介。貴様は破門だ」

翡翠は言い放つ。

「神聖な夕城道場で得た技を、金儲けの為に利用するような下衆な男は、門下生として置く訳にはいかん」

「……」

めのうも今回ばかりは、龍之介を庇う事はしなかった。

ここまで共に切磋琢磨してきた仲間だが、これは明らかに龍之介が悪い。

道場で磨いた腕を、あんなゴロツキ紛いの真似までして金儲けに使うなんて。

瑠璃や孔雀、こはくさえも、龍之介を擁護する事はしない。

無言のまま、立ち上がって道場を出ていこうとする龍之介。