「無抵抗の者を嬲るのも些か飽きてきた」
黒爪は顎をしゃくる。
それを見て頷き、素早く龍之介の背後をとるめのう。
彼を羽交い絞めにし、動きを封じる。
「く…イカレてない時にこうやって後ろから甘えてもらいたかったもんだぜ…」
軽口を叩く龍之介。
「そうだろう?そう思ってめのうに吸血させる事にしたのだ」
「何…?」
黒爪の言葉に、龍之介が言う。
「吸血鬼とはいえ、男の血を吸うのは俺の趣味じゃない…それにせめて愛しい女に吸血されて我が眷属に堕ちる方が、お前も幾分マシだろう?臥龍の息子」
そうつまり。
めのうが黒爪に吸血されて吸血鬼になったように、めのうに血を吸わせて龍之介を吸血鬼化させ、黒爪の配下にしようとしているのだ。
「……」
肩越しに、めのうを見る龍之介。
相変わらず表情はない。
完全に黒爪の支配下に置かれているのか。
「ちっ…」
悔しげに舌打ち。
その後。
「やれよ」
覚悟を決めたように、龍之介は視線を下げた。
黒爪は顎をしゃくる。
それを見て頷き、素早く龍之介の背後をとるめのう。
彼を羽交い絞めにし、動きを封じる。
「く…イカレてない時にこうやって後ろから甘えてもらいたかったもんだぜ…」
軽口を叩く龍之介。
「そうだろう?そう思ってめのうに吸血させる事にしたのだ」
「何…?」
黒爪の言葉に、龍之介が言う。
「吸血鬼とはいえ、男の血を吸うのは俺の趣味じゃない…それにせめて愛しい女に吸血されて我が眷属に堕ちる方が、お前も幾分マシだろう?臥龍の息子」
そうつまり。
めのうが黒爪に吸血されて吸血鬼になったように、めのうに血を吸わせて龍之介を吸血鬼化させ、黒爪の配下にしようとしているのだ。
「……」
肩越しに、めのうを見る龍之介。
相変わらず表情はない。
完全に黒爪の支配下に置かれているのか。
「ちっ…」
悔しげに舌打ち。
その後。
「やれよ」
覚悟を決めたように、龍之介は視線を下げた。


