瑠璃一味のお戯れな学園生活

「成程ね、得心がいった」

頷く黒爪。

改めて、龍之介と彼は対峙する。

「吸血鬼なんて小者の人外に、いつまでも手間取ってる暇はねぇんだ。めのうが随分雨に濡れてる。風邪なんて引かれちゃ大変だからな」

「随分と優しいんだね、臥龍の息子は」

からかうように言った黒爪の顎を。

「うぐう!」

龍之介は顎へと打ち上げる肘打ち『ティー・ソーク・ラーン』でかち上げる!

そして無防備になった胴部へ。

「ふんんんんんんんっ!」

前に踏み出しながら突く形意拳の中段突き、半歩崩拳!

まるでカンフー映画のワイヤーアクションのように、黒爪は後方に引っ張られるように吹っ飛ばされ、またも水溜まりの中に叩き込まれた。

「軽口叩いてんな、ボケが」

龍之介はもう一度黒爪を睨む。

「俺ぁ怒ってるんだぜ?めのうを傷つけたてめぇによ」