体育の授業の後は昼休み。

なのに。

「あれ、野菊先輩食べないんですか?」

育ち盛り食べ盛り、なのにモデル体型維持で無駄なお肉ゼロ。

どうやってんだ畜生と野菊が怨嗟の言葉を吐き掛けたくなるような抜群のスタイルの咲花が、罪もない質問を投げかける。

「う、うん、私食欲なくてさぁ、あはははは…」

虚ろな目で乾いた笑い声を上げる野菊。

「体調でも悪いのかい?少しだけでも食べた方がいいよ?」

孔雀が言うものの、野菊は愛想笑いして断るばかり。

何言ってんの、ホントはめっちゃお腹空いてるっつーの。

さっきからセルフボディブローでお腹の虫鳴かせないようにするので必死だってーの。

なのに。

「今日の小籠包最高アル!今日は学生寮の喜屋武さんが学食の厨房で活躍してるアルな!流石、ビーフシチューだけの女返上しただけの事はあるアル!」

野菊の気も知らないで小籠包パクつく駄肉。

この野郎、その乳捌いて一房ナンボかで売ってやろうか、とか考えずにはいられない野菊である。