体重。

それは女性にとって、一生ついて回るかもしれない問題。

甘いもの、美味しいものを食べたいという欲求と、その身につくお肉との間で常に苦悩し続ける。

鬼龍のように、食った栄養が全て胸の駄肉に補給されるような便利なシステムが実装されているのならばいいが、大抵の女子はそうはいかない。

悪魔はある日こっそりと、体重計に忍び寄るのだ。

「やっぱ天空宮市の避難小屋で、調子に乗って食糧食べ過ぎたのがよくなかったかぁっ!」

きちんと身に覚えがある野菊。

「おのれぇっ、龍之介君めぇ!」

なのにとりあえずSSBのせいにしてしまうアホの子。

彼女は。

「お父さん、お母さん!」

全裸のまま脱衣所から飛び出し、リビングで寛いでいる両親の前に仁王立ち!

「あわわっ、野菊お姉ちゃん!」

咄嗟に秋桜が両手で野菊のあれやこれやを隠す。