簡単に言ってのける龍之介だが、それも彼の龍としての怪力があればこそ。

龍之介でなければ、竜種の鱗の硬さに負けて拳の方が砕けているだろう。

「成程…弱点がなければ作ってしまえって訳だね」

感心したように言う孔雀。

「SSBにしてはやるじゃねぇか龍之介!」

霸龍闘がバン!と龍之介の背中を叩く。

瑠璃一味に怪我人を労わるという考えはないらしい。

「でもあんな小さな…鱗一枚分の穴アル…攻撃するのは難しくないアルか?」

鬼龍の言葉に。

「何…」

瑠璃は柊をスラリと抜刀した。

「針の穴を通すような精緻な刺突は、夕城流の得意とする所だ…」