瑠璃一味のお戯れな学園生活

「んぎぎぎぎぎっ…!」

エレンスゲの咬み付きを必死で堪える鬼龍だが、そろそろ限界が近づいていた。

硬気功を保っていられない。

(やばいアル…硬気功が…解ける…!)

解けた瞬間、太く鋭い牙が鬼龍の肌を貫く。

刃物のように鋭い牙だ。

大量出血は免れまい。

「鬼龍っっっっっ!」

瑠璃が、シンが、咲花が、今も必死で助けようとしてくれている。

しかし…。

(ごめんアル…もう…無理っ…!)

耐え続けた鬼龍の力が、フッと抜ける。

牙が、鬼龍の身を貫通する…!

その瞬間。

「!!!!!!」

宙を走る、幾重もの閃光。

光の線が何条もエレンスゲの身に刻まれたかと思うと。

「――――――――ッッ!」

鮮血と共に、エレンスゲの硬い表皮に大きな刀傷が開いた!