真摯な瞳でシンを見据える瑠璃。

「リィを想うシンの気持ち、痛いほどわかる…俺とて孔雀やめのうに何かあれば、命を賭しても守りたい…しかし、守るのは俺でなくとも構わんのではないか?」

「ふざけるな…俺は勇者の息子だぞ…勇者は愛する全ての人を守らなきゃ…」

言いかけるシンに。

「勇者でなくとも愛する者は守れる」

瑠璃が言い放った。

更に。

「勇者一人で愛する者を守る必要はねぇ」

霸龍闘も言い放つ。

「お前の父上は、たった一人で世界を救ったのか?仲間の一人もいねぇ、寂しいぼっち勇者だったのか?」