間一髪。

抜群の反射神経で雪崩を回避した瑠璃一味。

「んもぅ!一人でも逃げられたよっ!」

めのうが恥ずかしそうに龍之介の手を振りほどく。

「いいじゃないですか、めのう先輩。龍之介先輩に甘えとけば」

咲花がクスクス笑う。

「それにしても、突然の雪崩なんて…」

「雪崩が起きるほど、気温は高くない…やはり先程の震動が原因か」

霸龍闘と瑠璃が訝しがる。

そんな二人の疑問に答えるかのように。

「……!」

巨大な岩陰から地響きを立てながら、更に巨大な影が姿を現した。

一つではない。

二つ、三つ、いや、五つ…。

「七頭もっ?」

鬼龍が声を上げる。