初夏と呼ぶに相応しい強い日差しが、校庭に照り付ける。

5月某日。

天神学園高等部のある教室では、数日後に迫った学校行事についての説明が行われていた。

何と今回の説明は、学園長の下平 アルベルト直々だ。

それもその筈。

「今年の林間学校は、天空宮市(てんくうみやし)で行おうと思ってるんだ」

いつもの温厚な笑みを浮かべて、学園長は目尻を下げた。