瑠璃一味のお戯れな学園生活

「愚民の天神学園生徒諸君!」

突然、ハウリングさせながらメガホンで叫ぶ男が一人。

「今年もいい男やいい女を漁りに血眼になってクリスマステロに参加したですか!木端微塵に砕け散れですよリア充ども!」

喚き散らす顔色の悪い男は、天神史上最弱の魔族、エンリィ・マッド。

最近どう?

「世間話みたいな話の振り方やめるですよ理事長!」

それにしても、卒業してしばらく経つのに相変わらずセンス最悪だね。

何、その恥ずかしい鎧は。

「かつてバイオリン男子に貰った暗黒の鎧ですよ!正装と言えばこれでしょう!」

清掃?

「そうそう、みんなこんなに汚して散らかして、僕が隅々まで綺麗に掃除して…ってシャラップですっ!」

ノリツッコミもイケる新世界の神。

「何っ?魔族っ?」

ケーキを食べていたシンとリィが思わず反応する。

駄目だ二人とも!

奴に近づくと厨二病が伝染するぞ!

「チューニビョー…?」

こてん、と首を傾げるリィ。

そうだぞ、伝染すると恥ずかしい言動を人前でしてしまう不治の病だぞ。

あそこにいる蝙蝠男子はもう末期患者だ、ああはなりたくないだろ?

「うん…」

「『うん』とか言ってるなですよ!そこのチビッ子っっっ!」