刀を振り上げて追っ掛けてくる三人から逃げ回る龍之介。

追う方も追われる方も、プールの底の苔で足を滑らせて転んだりしながら、更に被害は拡大していく。

「み、皆さん、落ち着きましょうよっ、プール掃除に来たのであって、こんな水の掛け合いをする訳では…」

瑠璃一味の良心、咲花が何とか宥めようとするが。

「一人だけいい子ちゃんは許さないよ咲花ちん♪」

「はわっ?」

ドンッと咲花の背中を押すのは野菊。

幾ら脚力が強くバランスに優れた咲花でも、このプールでは例外なくコケる。

緑色の水の中で尻餅をついた咲花は。

「野菊先輩ぃ~?」

怒りで紅月狼の血が目覚めちゃいそうだ。