瑠璃一味のお戯れな学園生活

「霸龍闘、サバティーニって何アルか?」

「いや、俺も初めて聞いたんだけど…」

「名前からすると、フランス料理アルか?」

「イタリアとかじゃねぇか?」

「肉料理が魚料理かもわからないアル」

とりあえず早川兄妹のお粗末な頭では、検索してもヒットしそうにない。

「じゃあ、リィに訊いてみるか?」

霸龍闘がスマホを取り出して電話したのは、橘邸にいるであろうリィのスマホ。

事情を説明して、サバティーニとはどんな料理なのか調べてもらったが…。

『もしもし…霸龍闘…?』

「うん、どうだった?」

『調べたらあった…サバティーニ…アルゼンチン・ブエノスアイレス出身。ボールに回転を多くかけた、重いトップスピン(順回転)のグラウンド・ストロークを得意にした選手。美貌と親しみやすい人柄で幅広い人気を持つ。シングルス自己最高ランキングは3位。WTAツアーでシングルス27勝、ダブルス13勝を挙げた』

「んんんんん?」

それって料理の名前じゃなくね?

『うん…元女子プロテニス選手の名前…』