瑠璃一味のお戯れな学園生活

「何をっ…!」

両腕を広げて摑みかかろうとする鬼。

しかしその腕を、紫電の如き峰打ちで打ち据えて痺れさせた挙句。

「うっ!」

瑠璃は切っ先を鬼の顎先に突きつける。

ツツ、と、赤い血が顎を伝う。

「俺も人外とは初めて一戦交えるが…どうという事はないな」

背筋の寒くなるような視線を向ける瑠璃。

「我が家の『閻魔』の方がずっと恐ろしい」

「コ、コイツ!」

仲間の鬼が声を上げた。

「やべぇ!コイツ高等部の夕城 翡翠の息子だ!」

「あの元タイマントーナメント覇者のかっ?」

その名を聞いて、鬼達は蜘蛛の子を散らすように逃げ去っていく。

「父上の名で退散させるとは…俺もまだまだ…」

修行が足りんとばかりに刀を鞘に納める瑠璃。