瑠璃一味のお戯れな学園生活

当時の天神学園の面々に仕置きを受け、山子は懲りて人間の女には手を出さないようになった筈だが、もうかれこれ十数年前の話だ。

喉元過ぎれば熱さを忘れるのは妖怪も同じらしく、最近になってまた旅館近辺に姿を見せては、旅館の仲居や女性客を攫おうとするらしい。

「どうする？そんな妖怪がいるなんて」

野菊が表情を曇らせる。

「断固やっつけるべきだろ！人間を困らせる人外には、キツイお仕置きをするべきだ！」

シンが声を大にする。

「ま、まぁまぁ…いきなり暴力はよくないですよ、話せばわかるかもしれませんし」

人外の立場に立って、咲花が言う。

「瑠璃、どうするアルか？」

鬼龍が一味のリーダーの瑠璃に意見を求める。