「なーに言ってんの。私は直接しか認めない!それに今週の日曜日、直接告白には丁度良いイベントがあるんですよー」



得意気な顔をしながら美和はカバンを物色し始めた。


相変わらず美和のカバンは化粧品やらなんやらでちらかってる


化粧品持ち歩いていない私が女子力低!!なんて言えないんだけどね



「じゃじゃーん!実は今週の日曜にサッカーの大会があるのでえーす!もちろん尚樹も参加しますよー!!」



えっ…まさか


「そう、そこで告ればいいんだよ!もち、うちの高校のサッカー部尚樹いるから一回戦は絶対勝てるじゃん。その流れで告ればいいんだよ!」



大会の後に告白か…。

なんかドラマチックでいいかも!



「よし!私、大会の日に告白する!もう決意したよ!もう絶対に現実から逃げない!」


本当は山本君ともっと喋ってみたい



もっといろんな所へお出かけしたい



もっと…恋人同士みたいなことしたい



「よーし、じゃあ決定だね。今週の日曜、駅の前に午前10時に集合!遅刻厳禁!」

「了解です!」


上がったテンションのまま敬礼した


人生初めての告白


あと3日か………


もうすぐじゃん…緊張するよ



なんて言えばいいんだろ?

どんな服が好きかな?


考えれば考えるほど、ドキドキしてきちゃうよー



「あっ、先に言っておくけど…」



「ん?美和、何?」




「お願いだから――――






すっぴんで来ないでね」