ライトの光に照らされて見えたものは、壁一面に備え付けられた本棚だった。彼が光を部屋の壁に沿って当てて行くと、この地下室は十畳ほどの広さであることがわかる。その壁全てに天井までの高さの本棚が設置されていたのだ。
「ここは、書庫だったようですね」
雅臣がそう口にしながら、部屋の中央に光を当てる。すると、そこには、木製の丸いテーブルと椅子が浮き上がってきた。ちょうど一人分の小さなテーブルセットだ。きっとここで、本を読み漁っていたのだろう、美妃は胸中でそう考えていた。
雅臣は、図書館が開けるほどの本には目もくれず、部屋の奥の本棚をゴソゴソと漁っていた。一番下の一段だけ、蓋付きのカゴが三つ、横に並んで収まっていたのだ。
一つ目の箱の中身を全て見ると、また次の箱に手を付ける。またその箱の中身を全て見ると、また次の箱の蓋を開けていた。手で中を掻き回したあと、その手は止まった。
「ここは、書庫だったようですね」
雅臣がそう口にしながら、部屋の中央に光を当てる。すると、そこには、木製の丸いテーブルと椅子が浮き上がってきた。ちょうど一人分の小さなテーブルセットだ。きっとここで、本を読み漁っていたのだろう、美妃は胸中でそう考えていた。
雅臣は、図書館が開けるほどの本には目もくれず、部屋の奥の本棚をゴソゴソと漁っていた。一番下の一段だけ、蓋付きのカゴが三つ、横に並んで収まっていたのだ。
一つ目の箱の中身を全て見ると、また次の箱に手を付ける。またその箱の中身を全て見ると、また次の箱の蓋を開けていた。手で中を掻き回したあと、その手は止まった。


