バサッと開かれた透明な傘。 柄に書かれた、『マキセ』の文字。 繋いだ手に力を込め、いざ、雨の中へ。 ばしゃ、 ばしゃ、 ばしゃ、 ローファーに、雨水がかかっては落ちてを繰り返す。 こんな雨なのに、今は不思議とそれも気にならない。 ふと斜め下から盗み見た牧瀬の顔が、真剣そのものだったから。 心臓が、止まりそうだ・・・・。