なんて事だろうと思う。

・・それだけ僕も健全だって事だ。

だからと言って
"手"のお世話になるのは避けたい。

・・自分との戦いだな。


( 男として、"早○"なんてコトには
 絶対なりたくないから )


日本に戻ってからはガールフレンドも
作ってなかったし・・

焦ってる訳でもないから
作ろうとも思わなかったんだ。

この年頃でオカシイのかもしれないけど
ムラムラする事もあんまりなかったし。

エロ本やAVを観ても
そうならない修行(?)をした筈のそんな僕が

あの・・唇を吸っただけで
赤い顔の彼女に見つめられただけで

そうナルなんて・・重症だな。


ジェンガの後、あのままだったら
僕は古幸さんを押し倒しかねなかった。

時間制限してもあのザマなんだから。


( ダイエット・コーラ味だった・・
 ふふ、古幸さんらしいってゆーか・・・。)


はっ・・・・・。


「・・・ナニ頬杖ついて、微笑みながら
小指で唇なぞってンだかシラねぇけど・・。」

「江崎く・・・ん?」

「周り見てみろって・・・。」

「え・・・・。」


数人のクラスの女の子達が
携帯を向けて机の前にいるんだ。

何で写メられてんの? 僕。


「レアなセクシー系・思い出し笑い編よ!」

「撮れた?」

「ばっちし☆」

「・・・・。」


・・・・小声にもなってない。

満足気にぞろぞろ帰って行く女子達を
ぼんやり眺めながら

そんなにニヤニヤしてたっけ? と思う。


「なー・・?」

「うん・・・?」

「お前らってもう・・ヤ・・、
やっぱいい、忘れてチョーダイ。」


身を乗り出して小声で聞いた江崎くんは
口を謹むとイスに座り直してる。

僕はそれを横目にボーッと見たままで。


「どうして、そーゆーコト聞くの?」

見当は着いた。
江崎くんらしくないじゃないか?

そんな中学生みたいなコトを。


「・・・・倉持が最近、可愛くなったって
クラスの男共がトイレで噂してたから。」

「え?」


何だって・・・?