「あー、いちごちゃん野瀬の隣なんだ。ヒュー、うける」
「え、マジ?苺野瀬の隣?キャハー!まじで!?ドンマイ!」
「(こいつら!)」

あたしの背中を叩いて爆笑しだしたこの子は長野真美。(ナガノマミ)あたしの多分親友。(つか幼馴染)顔は美人だしスタイルもいいからモテるけど性格がちょっとな!あれ?よく考えればあたし今性格のねじまがったやつらに挟まれてる!やめろこの美形ども!近寄るな!・・・え、あ、野瀬、くん ですか?ああ野瀬くんね、野瀬くん。

「苺ちゃんー、ちゃんと野瀬くんの紹介してあげないと読者のみなさん困っちゃうでしょ」
「読者とか言っちゃ駄目」

えっと、野瀬、くんはですね、クラスというよりこの学校でも有名な不良少年のことなんです。本名野瀬晃(ノセアキラ)。病院送りにした生徒の数は星の数。女ぐせも悪くって、女の人を妊娠させて下ろさせたこともあるなんていう悪い噂がたえない人だ。それがあたしの隣なんて、もういやだ。明日から学校来たくない。

「まあいいじゃん?どうせ野瀬って学校こないでしょ」
「そう、だけどさあ、」

時々くるじゃん、そう言いかけた時教室のドアががらりと開いた。