俺が学校に慣れるのはもう少し先のことになりそうだ。


「部活は?どうすんの?」


「サッカー部だろ?やりたい」


「...つっても、お前のその怪我じゃできないけどな」


「確かに」


はは、と俺たちは同時に笑い出した。


まずは折れてる左手を直さないと。


潤は少し前、俺が潤と同じくサッカー部にいたことを教えてくれた。


俺たちがツートップで活躍していたこと。


俺が左で、潤が右で。


全然覚えていなかったけれど、サッカーをやりたいという気持ちはある。


覚えていないなりに、何か少しは残っているのかもしれなかった。


この日も潤はギリギリまで俺のところにいてくれた。


潤が帰ると...いつものように現れる。