鏡の中の彼女

次に起きた時には、前ほど眩しいとは感じなかった。


俺が慣れたのか、時間が違うのか。


そして今回は俺に寄ってくる人は誰もいなかった。


しばらくそのままじっとしていた。


女の看護師が近くに寄ってきたとき、かなりの時間が経ったような気がする。



「あら」


俺が起きているのに気づいたその人は、目を丸くして一瞬だけ止まった。



「ちょっと待っていてね」



そうして出て行ってしまう。



少しすると、この間の医者を連れて戻ってきた。



「おはよう」


医者は俺に向かってそんなことを言う。



そうか、今は朝なのか。