夏のカケラ

「・・・奥野・・・」


そいつは、生野学園に行った奥野であった。


「久しぶりだな」


奥野は日焼けして、真っ黒に成った顔から笑顔をこぼした。


「あ、ああ・・・久しぶり」


僕と奥野は、しばらくそのまま黙っていた。


「・・・今日の試合・・・」


突然、奥野が沈黙を破る。


僕は顔を下げた。


「見てたよ・・・相変わらずだな・・・」


僕は何も答える事が出来ない。


「お前ちゃんと練習してんのか?」


僕は首を振る。


奥野は溜め息をついた。


「あのさ・・・まあ、どんな形でも練習はちゃんとした方が良いぜ・・・」


奥野の言葉に僕は沈黙で返す。