夏のカケラ

「・・何だよ」


僕が呟いても、マイはミットを差し出す。


「何なんだよ!」


そう叫ぶと、僕はミットをマイの手から叩き落とした。


だが、マイは落ちたミットをゆっくりと拾い上げ、砂を払うと再び僕に差し出して来る。


「何だよ!お前は!」


僕は怒鳴った。


マイはジッと俯いている。


夕焼けが僕らを射す。


しばらく黙っていたマイが口を開いた。


「・・・・・成らないの?」


マイは俯いたまま、小さく呟く。


「はあ?」


僕は問い返した。