夏のカケラ

「ちょっと、無視しないでよ!」


僕はマイを軽く睨みつけてカバンを手に取る。


「・・・辞めちゃうんだ・・・」


不意に、マイが呟いた。


僕は無視して歩き出す。


「・・・そんなに、好きじゃ無かったんだ・・・野球・・・」


マイがしつこい。


「・・うるせえ・・・」


僕は一言だけ呟いてそのまま、歩きだそうとした・・・


すると、マイがゴミ捨て場に歩き出した。


僕は振り向いてマイを見る。


マイはゴミ捨て場に入って行った。


「何してんだよ」


僕の言葉を無視して、マイはミットを拾いあげて、僕の側に歩いて来た。


そして、黙って僕にミットを差し出した。