夏のカケラ

楽しい時間はすぐに終わってしまう・・・


僕らはいつもの河川敷を歩く。


マイが何かを僕に楽しそうに話していた。


僕は夕日に照らされたマイの横顔をただ見つめていた・・・


「・・・なのよ、凄いと思わない?」

「・・・そうか」


僕の答えにマイが睨む。


「聞いてた?」

「聞いて無い」

「もう!」


そう言ってマイはふくれた。


マイの黒髪が風でなびく。


僕はマイに見とれていたのだ・・・






「なあ」

「え?」

「甲子園が終わったらさ・・・」

「うん」

「どっか行こうか・・・」