夏のカケラ

「気にするなヒロ、投げてしまったものは仕方が無い」

監督が呟く。

「・・はい」

僕はそう返事した。


ま、パスボールをしなかっただけ、良しとしよう・・・






試合は、そのまま点が入らず進んだ。


神山も、その後ケンに代わり目が慣れず凡打が続き、あっと言う間に8回裏を迎えた。

打順は、9番のケンからであった。


ケンが四球で出塁する。


1番のジュンが、セーフティー送りバントを狙ったが、ジュンはギリギリアウトであった。


だが、一死二塁と成り打順は2番のカズに成った。


「行けよー!カズー!!」

僕らの声援が贈られる。