夏のカケラ

戸坂は先程までの生意気顔が消えて、少し泣きそうな顔をしていた。


「いや、スマン、スマン。で、何だっけ?」

僕は笑い過ぎて涙目になりつつ、戸坂に尋ねる。


「いや、だから!ここは年功序列でレギュラーを決めるんスか?」

戸坂が若干、怒って僕に言った。


それを見ていた、カズがボソリと言った。


「戸坂がトサカに来ているぞ」


その瞬間、また大爆笑が起きた。


「辞めろって!顔がいてーよ!」

「カズさん!バカだ!ハハハ!」


みんなの爆笑に、戸坂の顔が赤く成る。