夏のカケラ

「・・君達・・・」

校長は、目を赤くして、鼻を啜った。


マイの瞳から涙が頬を伝った。


そうだ・・・



だから・・・私は・・・





ヒロが好きなんだ・・・





「・・一ノ瀬君・・」


「はい!」


「・・君達は成長した!」


校長はそう言うと、鼻を啜りながら、出て行った。


マイは涙を拭いヒロを見つめた。



大丈夫・・・



この人なら・・・・絶対に行ける・・・!




私を連れてってくれる・・・





甲子園に・・・・!