夏のカケラ

僕らが目を輝かせる。

「ああ、そうだ」

「やったぜ!」

試合はうれしい。みんな自分の力を試したいのだ。


「どことやるんですか?」

「明日は、京北、それから順番に、高石工業、川崎学院、沢山実業・・・などだ」


全員の動きが止まった。

「うん?どうした?」


どうした・・じゃねーよ・・


監督が羅列した学校は、一流とは言えないが、甲子園に出た事が有る、名の通った名門校であった。

「いきなり、そんな所と・・・やるんですか?」

全員が一瞬、生野学園との悪夢が甦る。

そんな僕らを見て、監督はニヤつく。